中山博嘉 Blooming代表 スペシャルインタビュー EPISODE 3

INTERVIEWスペシャルインタビュー

EPISODE3中山さんにとっての
美しさとは(前編)

峰村

中山さんにとっての「美しさ」とは?

中山様

人にとっての美しさというのは2つあって、「自分が持っている本質的な美しさ」生命力ですよね。それと外から加える「形式的な美しさ」これは造形美なんですけど。定義としてはその2つでうまく成り立つのかなと。今までは形式的な美しさ、例えばメイクアップならファンデーションで肌のくすみをなくすとか、髪であればトリートメント剤やコーティング剤でツヤを出すとか、という考え方だったかもしれないけど、そういったものから離脱していく。生命の輝く美しさ、結局、健康な人が一番美しいのかなと。海外のモデルさんは顕著で、食べるものとか環境にものすごく気を使っている。ナチュラルなんですよね。自分の身体に摂りいれるものには特に注意を払います。
スーパーで買った魚を持ってお寿司屋さんに行って「これで寿司を握ってくれ」と頼んだらお寿司屋さんは怒ると思うんですよ。ちゃんとしたお寿司屋さんっていうのは生け簀から魚を取り出してその場で捌いてそれを提供する。自然の美しさ、美味しいものを提供しますよね。私は、美しさは引き算だと思ってるんです。色々なものを削ぎ落して最終的に残る自分の中の美しさというのが一番重要じゃないかなと思うんです。

峰村

長年、美に携わってきた中山さんの経験から、そういった考えに至ったのでしょうか?

中山様

作る側には限界があるんですよ。どれだけテクニックを駆使しても、これ以上はもうできないというピークがあって、そこから先には行けない。どれだけ美しく髪をデザインしたとしても、年齢を重ねると生命力も下がっていくので追いつかなくなってしまう。具体的な現象としては髪にツヤがなくなるとか、抜け毛が増えてくる、乾燥していく、といったダメージが髪に表れてくる。

峰村

加齢によるホルモンバランスの崩れや代謝が落ちることによるダメージが出てくるということですね。

中山様

そうですね。メンタルも関係していると思います。昔のお医者さんっていうのは髪のツヤを見たり、目の光沢を見たりして患者さんの健康状態を判断していたんですよね。それがコーティングされた状態で来られると全くもう分からない。赤ちゃんを見て美しいと感じるのは生命力に溢れているから。結局はそこだと思います。

峰村

究極の美しさはありのままということなんでしょうか?

中山様

花で例えると、花が咲く、これから花開いていく状態が美しいんだと思います。でも、その花を摘み取ってプラスティックで固めたとしても、それはもう生きているものではないんです。今までは僕もある意味お客様をプラスティックで固めていたわけです。

峰村

ということは、年齢を重ねた方が無理に形式的な美を追求するのは中山さんにとって美しくないということでしょうか?

中山様

美しくないですね。人間にはエネルギーを感じる力があると思うんですけど、それが伝わってこない。

峰村

年齢に応じた美しさというものがあって、それを理解している方が美しいと。

中山様

そうですね。僕のサロンにも年配のお客様が沢山来られますが、昔より綺麗になっている方が多いです。10年前の写真と比べても今のほうが綺麗。使っているものもナチュラルなものに変わっている。昔はあらゆる高級化粧品を湯水のように使っていたような方々です。
そういったものを取り除く作業から僕は始めるんです。

峰村

中山さんはヘアメイクアップアーティストですから、「形式的な美」を重視されているのかと思ったんですが、そうじゃないんですね。

中山様

そうじゃないんです。全く違いますね。
今ある余計なものを取り払って、そこからまた構築していくんです。皆さん驚くほど綺麗になりますよ。

峰村

形式的な美しさを優先してしまっている方がまだまだ多いですか?

中山様

まだまだ多いと思いますね。化粧品1つとっても3カ月くらいで女性は飽きてきてしまうので、次に美しくなるために何をしなきゃいけないかっていうことに常にアンテナを張っています。でも結局は自分が元々持っている生命力だったり、それこそ細胞がどれだけ活性化しているかとか、インナービューティーが美しさの最大のカギなんですよ。

峰村

このインタビューの中で初めて言いますが、当社アジェンズが研究している「加齢」だったり、「インフラメイジング(炎症老化)」に話が近づいてきました。QOL(quality of life=生活の質)を向上させ、体内の免疫力やホルモンバランスを整えることで、実年齢よりもずっと若々しく、美しくいられるというコンセプトで製品開発をおこなっています。まさにインナービューティーですね。

中山様

木があって葉があって、葉が枯れていくのを見て加齢だなと思うんだけど、土台となる幹はどれくらい生命力があるのか、栄養を吸収する土とか水とか空気がどれだけ汚染されていないのか、それによって幹が太くなり、枝がしっかりして綺麗な葉になるわけです。
とにかく土台がしっかりしてなければ、ダメなんですよ。人間の身体もそうです。例えばやっかいなのが酸化。免疫力や修復力を下げてしまい、髪や肌を老化させます。
自転車で例えると、乗らずに放置しているとすぐサビちゃいますよね。でも、いつも乗っているとサビないんです。振動して活性しているからなんですよ。人間の身体も同じです。

峰村

先程の日本車の話ですけど、エンジンを大事にすることでベースがきちんとできてくる。

中山様

そうです。そこで初めていかにボディを美しくするかを考えることができる。

峰村

土台になる内面の美しさ、その人の生命力の強さがあって、そこから美しさを引きだすというアプローチなんでしょうね。

中山様

それが一番早いですね。食べ物、飲む水、空気や環境、それが整わないと精神的にダメになっちゃう。
精神がダメになると肉体もダメになるし、その逆もそう。

峰村

美しさについて非常に深い話をお聞きすることができました。形式的な美しさを追求してきた中山さんだからこそ、余計なものを削ぎ落とすことの大切さやインナービューティーの大切さを感じていらっしゃるんだと思いました。このインタビューを読まれる方へ改めて美のアドバイスをお願いします。

中山様

引き算してください。さっきも言いましたがこれが大切です。引き算ができなければ足し算はできない。
まずは引き算で余計なものを削ぎ落して、そこに良いものを足していくことです。土や水や空気の悪いところでいい木は育たない。自分が自然の一部だというふうに考えてほしいですね。根本的に土台がしっかりしてなければ、どんなものを付け足しても美しさとは程遠いものになってしまうんです。

峰村

まさにQOL、質の高い生活が美の土台ということなんですね。

中山様

その通りです。しっかりした土台に乗った美しさは何倍も効果を出すと思います。
時間と共に肉体が衰えていくのは生命現象なんですけれども、そこに自分の気持ちが乗っかるとそれが緩やかになっていく。それは実証されています。身体が丈夫であれば、精神的なものもそれに伴って付随していくので、そこが一番大事なんじゃないかな。

峰村

身体が資本っていうことですね。

中山様

お金がないとか稼げないという言葉を聞くことがありますが、健康だったら人の2倍働いても疲れない身体を作ればいいわけです。

峰村

中山さんらしいポジティブな発想ですね(笑)

中山様

朝起きて昨日うんこを踏んじゃったことをいつまでも悔やむ。あの道を通らなければ良かった、とかね。家にいれば回避できたんじゃないかとか。でも踏んじゃったものは仕方ない。昔のことをいつまで経っても愚痴るような人もいるが、それを繰り返さないために何をすればいいのかを考えるのが一番大切なことであって。
あと10年若かったら…みたいなこともそう。きっとその人に10年後に話を聞いたとしてもあと10年若かったら…と言うと思う。10年前も同じこと言ってたじゃん、って(笑)
その間の10年間で何をすべきか、自分で気付かない人はきっとうまくいかない。

峰村

何事も日々の積み重ねが重要ってことですね。

中山様

日々の思考が大事。1%ずつでもいいから、ちょっと違うこととか考えるようにしたほうがいい。1日1%の前進が1年で365%になる。例えその半分以下でも150%前進することができるわけです。

峰村

人生をどう生きているかが内面の美しさを作るんでしょうね。

中山様

欲は大事。自分は美しくありたいとか、自分はこうありたいっていう欲がないとやはり本気になれないと思うんです。なぜ自分は美しくありたいと思うのか、本質を知っておかないといけない。
人間はやはり異性の目を引きたいと考える生き物なんです。おそらく女性しかいない環境だったら美を追求しないんじゃないかな。

峰村

女子高出身の人から内情を聞いたことはあります(笑)